
理系の卒業論文ってどの程度のレベルなら卒業できるのだろう?
そんなことを考えている理系学生さんも多いはずです。
私(機械系学部)の学校では、つい先日卒業論文を提出し、無事卒業することが決まりました。
しかし、卒業するにおいて最大の敵ともいえる卒業論文はどの程度書けばいいのか、書く時のポイントは何だろうかと悩んでいる人も多いかと思います。
この記事では、実際に卒後論文を書くうえでのポイントを紹介していきます。
ぶっちゃけどのレベルの卒業論文なら卒業できるのか
卒業論文の不備で留年になることはあるのか
私の研究室では同期が10名いますが、正直この卒論は大丈夫なの?という人は何人かいました。

提出の1週間前に実験のやり直しを言われた人が大変そうにしていました。
ただ、内容をみて卒業ができなく留年になるという人はいませんでした。
おそらく学年全体をみてもほとんどおらず、全員が卒業できますので、あまり気張りすぎる必要はないでしょう。
また、4年生ともなれば、卒業研究と同時進行で就活をしたり、大学院への進学を希望する人は、夏ごろに院試験がありますが、どんな人であっても両立が可能ですので安心してください。

私は大学院への進学のために、夏前に研究と院試験の勉強を両立していましたが、無事卒業が決まりました。
大学院試験について気になる方は、こちらの記事も一緒にどうぞ!
理系学生の卒論はどの程度まで許される?
どの程度の卒業論文で卒業ができるのかということに関してですが、結論から言うと「正直あんまり気張りすぎなくてよい」というのが私の意見です。
その理由としては以下の2つがあげられます。
- 研究に着手するのが遅いから
- 研究の成果が重要ではないから
研究に着手するのが遅いから
というのも、多くの大学では4年生から本格的に研究をはじめ、卒業研究としてテーマが決まるのは夏の終わりくらいだと言えます。(早い大学では3年生から研究が始まったり、もっと前に研究室配属なんて学校もあると思います。)
実際に研究に着手しても引き継ぎに時間がかかったり、研究内容の理解に時間を要すため、自分の研究がスタートするまでにも時間がかかります。

私の場合は3年生の秋学期に研究室に配属され、本格的に研究をスタートしたのが4年生の春学期からでした。
つまり、多くの人が1年未満の研究内容を卒業研究として論文を書かなければいけないので、学校側が求めるクオリティってあまり高くないことも事実です。
研究の成果が重要ではないから
学部生の卒業研究において、研究の成果はそこまで重要ではありません。

じゃあ何が大事なんだ?
そう思った方も多いと思います。
学部生での研究において最も重要なのは、研究背景から実際にどのような研究を行い、今後どうしていきたいのかという流れが重要になります。
おそらく理系の学生であれば、3年生までに実験系の授業があったかと思いますが、重要なのは文字数やページ数ではなく、実験の内容に関しての背景と方法、結果、論理的な考察が評価の対象だったかと思います。
卒業論文もこれと似ており、大事なのは研究した結果が良かったのか悪かったのかではなく、どのような目的で研究を行い、結果に対してなぜそうなったのかという考察が重要なんです。
実際に学部の卒業論文を書いてみて、押さえておいてほしいポイントはもう少し後で紹介します!
卒論を書くうえで押さえておきたいポイント
いくら学部の卒業論文とは言えど、人によっては50枚を超える人や研究室によっては、文字数が決められていたりする場合があります。
そこで、卒業論文を書くうえで、押さえておきたいポイントはこの2つになります。
- グラフや表を使い、初めて見る人が理解できるかどうか
- 研究背景から研究方法、結果までにストーリー性があるかどうか
グラフや表を使い、初めて見る人が理解できるかどうか
卒業論文を提出後、教授による審査がありますが、審査を行う教授たちは自分が行った研究を全く知りません。
つまり、自分の中では結果を忠実に文字にし、論理的に考察が行えていても、始めて卒業論文の内容を理解する教授にとっては、理解できない可能性が大いにあります。

実際にほかの学生の卒業論文を読む際、グラフや表がほとんどなく、文字だらけの論文では、理解が追い付かなそうですよね
そこで、グラフや表を積極的に使い、初めて論文を読む人が0~10まで理解できるかを意識しましょう。
では、理系の卒業論文の場合、どの程度グラフや表として使えるのかというと、3分の1程度になります。
人によっては半分やそれ以上をグラフや表、プログラミングの中身で埋める人もいるくらいなので、とにかく積極的にグラフと図を使っていきましょう。
研究背景から研究方法、結果までにストーリー性があるかどうか
学部での卒業論文を書く、もしくは卒業研究を行うにあたって、大切なのは研究の内容にストーリー性があるかどうかです。
もう少し詳しくいうと、
- 研究背景
- 研究・実験方法
- 研究・実験結果
- 考察
の流れができているかどうかです。
例えば、
使い捨てプラスチックが環境に悪影響である→水に溶けるプラスチックの開発→今後は水だけでなく、土の中で分化されるプラスチックの開発を行う
こんな研究があったときに、
「使い捨てプラスチックが環境に悪影響である」→研究背景
水に溶けるプラスチックの開発→研究方法・結果
今後は水だけでなく、土の中で分化されるプラスチックの開発を行う→考察
となります。
最後に
今回は、これから卒業研究を始める学部生や、卒業研究の執筆に向けたポイントをまとめました。
4年生が今始まった学生にとっては、あと1年もあると思っている人が多いかと思いますが、計画的に研究を進めていきましょう。
ではまた!